俺が受験勉強で一番嫌だったのは、古文だ。
何が嫌かって、日常会話であはれなりとか、いとをかし、とか言ってるやついないじゃん。
それ覚えてなんになるの?だった。
まあ、化学でもそうだ。
俺は研究者だったから化学の知識が必要だったが、普通は必要ない。
そんなことを勉強しても役に立たないよね。
日常生活で化学式を使うことなんかないよね。
それなら、プログラミングとか世の中の仕組みとか、文化とか、お金のこととか教えた方がいいと思うんだよ。
ましてやAIがなんとかかんとかって言うのなら、なおさら意味のある勉強をした方がいいと思うのだ。
世界中の人って、どうして化学とか教えてるの?
錬金術とかからの名残じゃねーの?
だけど俺は化学の先生、これで飯を食ってるから化学を教えてる。
そして化学に気合と根性をブレンドしながら、受験で勝つための方法を教えている。
でも、俺には他にも教えられることがある。
それは...
感動だ。
世界の色々な場所に生徒と行って、生徒に感動を伝えている。
今や国境なんて、昔の関所よりももっと低いはず。
行こうと思えば、どこだって行ける。
今、ひなまなはたった二人でラオスの秘境バンビエンにいる。
この景色はひなまなに何を教えてくれるのだろうか。
さらに、この景色の麓まである乗り物で行っている。
こんな世界があることを知って、日本に戻ってきて何を思うだろう?
何を考えるだろう。
以前、俺がみかみ川のことを書いた。
俺が作りたい川のイメージの一つはこのバンビエン にある。
俺のイメージを伝えることができる生徒が初めて誕生する。
知識や環境は変わっても、心の中は変わらない。
俺は今、世界旅行を通じて子供達に、感動することや考えることや、色々な人がいること、そして時代が動いていることを伝えている。
何度も書くが、俺は生徒を自分の子供だと思って接している。
勉強でいい点取ることはもちろん大事だが、考えること、もがくこと、そして夢を抱くことだって伝えたい。
少年よ!大志を抱け!
みんなができないことや誰もやったことないこと、やってる人はいても難しいこと、そういうことに挑戦できる子供に育って欲しいと思う。