俺は自分の部屋を愛している。
俺のことを知ってるやつはわかると思うが、俺は自分の部屋に他人を入れない。
ホワイトボードに根性とか書いてあるので、誰にも見られたくない。
そもそもここは俺の精神世界の中なのだ。
会社にいた頃、俺は結構貧乏だった。
同期にはお金を結構貯めているやつもいたが、俺は貯金がゼロだった。
おかしくないか?
同じ給料をもらっているはずなのに、貯められるやつと貯められないやつがいる。
まあ、当たり前か。
俺の趣味はダンスで、暇さえあればDISCO(今でいうクラブ)に行ってたからね。
チャラいスポーツカー乗り回して、ナンパばっかりしてたから。
そりゃあ、金なんか残らないよね。
金貯められるやつは、趣味がテレビだって言ってた。
どんだけお金がかからない趣味なんだ。
ただ家に篭ってられるなんて、そりゃあ羨ましいでしょ。
金も貯まるよね。
で、少しずつお金が残るようになってきて、今は満足のいくところに住んでいる。
タワマンでもないし、広くもない。
もちろん、コンシェルジュもいないし、プールやジムもあるはずもない。
でも、十分だ。
新幹線から一番近いマンションの入り口に一番近い部屋。
飽きたらこの家を出るだけ。
そう、俺は自由なのだ。
必要なもは空気清浄機以外全部揃ってる。
掃除は毎日ルンバがしてくれる。
ワインセラーなんかいらないし(定期的にコンビニで発泡酒を買えばそれでオッケー)、本棚も一切いらない(俺は本を読み返したりしないし、そもそもキンドル派に変わった)。
VRも注文したから、今度は寝たまま映画も観ることができる。
風呂でも映画は観れるが、それはiPadで。
完全に完成された生活を送っている。
自炊もできるようになったので、スーパーのものも食えるようになった。
完璧だ。
本当に欲しいものがないので、感謝して生きるだけ。
ああ、ありがたいことだ。
ありがたやありがたや。
ってことで、授業の準備に入ろう。
いつもより200文字も少なくなったが、ちょっと忙しい。