経営者の家じゃない限り、今の日本で経営を教えてくれるところはそんなにないと思う。
だから、みんな我流だと思う。
俺も先日「徳山しょうた塾」ができる前に、しょうた塾のライバルになる塾がいくつあるんだろう?と思って数えてみたら、そのエリアだけでも30もあった。
俺が知らない塾もいっぱいある。
同業者の俺が知らない塾って誰が知ってるんだろうか?
そんな塾の塾長って食っていけてるんだろうか?とか余計なお世話まで考えてしまう。
俺は経営を我流で勉強してきたが、そんなに間違ってなかったと思っている。
開塾2年半で生徒が600人を突破。
現在はみんなが幸せになると思うグループ制にしている。
俺の教室はもはや看板さえ出していないが、ずっと満席。
広告は年に1回。
校門配布も年に1回。
要するに宣伝にお金をかけなくてもいいということだ。
チラシをめっちゃ入れてる塾あるだろ?
あのチラシ代ってどこからでてるか知ってるか?
月謝から出てるんだよ。
塾のキャッシュポイントって月謝とか、講習代しかない。
とりあえず塾っていうのは、親御さんからいただいたお金以外に、いただけるところがないから、そこからお金を配分していかないといけない。
だから、広告をたくさんいれてる塾は、月謝の中に広告代まで含まれてるってことになるよね。
設備がすごい塾もそう。
月謝に設備代を乗せないといけない。
お金をどういう割り合いで振っていって、どういう形にするかを考えるのが経営の一つだと思っている。
でも、俺はそれだけを考えているわけじゃない。
俺は俺でそれ以外にもいろいろ考えながらやっているのだが、それはグループ内の秘密である。
だけど、今日はそのうちの少しだけ公開してみようと思っている。
内部留保に関してである。
内部留保ってのは、要するに貯金がいくらあるかということだ。
例えば内部留保が大きかったら、収入が途絶えてもその資金で食いつないでいけるはずだ。
内部留保がゼロだったら、収入が止まる=倒産になってしまう。
だから、誰だって貯金を作っておきたいよね?
....残念。
俺はそうは思っていない。
俺は金と他のことを切り離して考えてはいない。
内部留保を金だけでは測れないすべての余力だと捉えているからだ。
実は看板をだしていないのも内部留保のひとつだ。
看板を出した方が生徒を集めやすい。
そんなことは俺でも知ってる。
だけど内部留保がいるのだ。
できるだけたくさん内部留保を作っておいた方がいい。
トラブったりピンチになったときに塾を守らないといけないからだ。
すでにあるパチンコ屋さんが新装オープンとかして何度もリニューアルしてるだろ?
新装オープンするたびに新しいお客さんがきてくれるから、リセットができる。
だから俺は余力ができたらすぐに内部留保を作る。
内部留保ってのはピンチの時のお助けカードになるからね。
そしてまたがんばって余力を作る。
そして内部留保を作る。
看板だって、一番最初はあったんだよ?
だけど、余力ができた瞬間に看板をなくしたわけよ。
看板なくてもやっていけるんだから。
俺と戦ってる周りの塾あるとするでしょ?
俺らと張り合うためにがんばってるじゃん。
俺も全力で戦ってはいるんだけど、内部留保を作りながら戦ってるの。
授業数だってそう。
できるだけ減らしてるわけなんだよ。
今年だって中2の募集をやめたからね。
単純に授業数を倍にしたら、収入が倍近くになるでしょ?
それをやると限界状態で戦わないといけなくなる。
何かが起きたときにもはや限界になるでしょ?
競争っていろいろな競争があると思う。
収入を増やしたり、生徒数を増やしたり....
俺は何も増やさない競争をしている。
俺らはすでに自分の目標値をクリアしているから、今度はそれに対してできるだけ余力をつくる戦い、つまり内部留保を増やす競争を静かに熱くやってるんだよ。
俺のブログをずっと読んでいる人ならわかると思う。
俺は経営にピークを作ってはいけないって何回も書いている。
一度ピークを作ると衰退しかない。
衰退すると疲弊するばかりなんだよ。
どんなに大きい会社でも、給料が減ると怖いでしょ?
リストラされたら困るでしょ?
ギスギスしちゃうでしょ?
でも、飽和させた状態を維持しながら内部留保を作り続ける競争は永遠に、セロトニンやドーパミン、オキシトシンなんかの幸せホルモンが出続けるわけよ。
だから俺はピークを作らない。
人によって目標はいろいろあると思う。
だけどこれからの時代、大きくしていくことは諸刃の剣だと思っている。
大きい=偉いの価値観ではないと思っている。
むしろ己の幸せとはなにかを探求する時代に差し掛かっているのではないだろうか。
今来てくださってる生徒や親御さんにどのように喜んでもらうか、どうやってグループのみんなともっと仲良くなるか?内部留保で作った時間でそれを考えている。