俺は大学院を卒業して、2年くらいしてマンションを購入した。
あっ、もちろんただの1室ね。
2年くらい住んだら転勤になった。
そのまま貸しに出したのだが、戻ってきたときもその人がまだ住んでいたので他の場所に住んでいる。
賃貸だ。
今のところ、そこにはもう戻る気がない。
どうしてか?
...気持ちが変わるからだ。
そのマンションを買ってからもう25年くらい経つと思うが、いろいろなことが変わった。
マンションを買った時に、まさが自分が自営業者になると思っていなかった。
今は駅から一番近い新築のマンションの1階ということにテーマを絞って生きている。
つまり俺の家よりももっと近い場所にマンションができたら、迷わずにそちらに引っ越す。
しかもできるだけ1階の入り口に近いところがいい。
買い物から帰る途中、トイレに行きたくなってエレベーターを待つなんてまっぴらごめん。
俺に取っては眺望なんか一切無意味。
早く帰れる。
早く出れることにこそ意味がある。
なんだったら、賃貸マンションじゃなくてホテル暮らしでもいいかと思ってるくらいだ。
車だってそ。
自営業者になったときに、俺は白いベンツを買った。
それからほぼ2年ごとにベンツを買い換えてきた。
そんな俺がベルファイアを購入してから、一気に車熱が覚めてしまった。
今は3回くらい車検を受けたBMWに大事に乗っている。
シートが汚れてきたので、シートを交換しようかなと思っているくらい気に入って乗っている。
自分が同じ車に何年も乗ってることなんか想像ができなかったのに...
もう一回人生を戻せるのなら俺はもう家は買わないし、できるだけ変化に対応できるようなものしか買わない。
昔はものを大事にしないさいとかよく言われていたのに、いまでは断捨離という言葉が流行っている。
同じように今は山を買う人も多いと聞く。
山を買ったらきっと楽しいと思う。
昨日は寝る前に、山を開墾する動画を見ながら寝た。
家を作ったり、バーベキューしたりして楽しそう。
いや、絶対に楽しいと思う。
今はね。
人は何十年も生きていると、趣味や考え方が変わっていく。
特に俺らみたいな起業家のカテゴリーはとめどなく無限にアイデアが溢れてくるのである。
起業家マインドの人は家を買わない方がいいと俺は思う。
家を固定するってことは、ある程度考え方に制限を設けるということだ。
例えば、世界中旅をしている人と、毎日同じ道を通っている人の発想が同じなわけはないだろう。
起業家ってのは変化を読んでいく仕事でもあるから、変化に対応しやすい身軽な環境に身を置く方がいいと俺は思っている。
ま、60歳になったら、また考え方が変わるかもしれないけどね。