俺が会社にいたときに、いつも感じていたことがある。
同期ってのは給料が同じはずなのに、貯金を持っている人と貯金を持っていない人いた。
貯金を持っている人が、すごく節約しているようには見えない。
貯金を持っていない人が、すごく困っているようには見えない。
だからなんとなく一緒の場所にいても違和感がなかった。
不思議じゃないか?
だいたいみんな同じような生活しているように見えるのに、実際には使っているお金が違う。
というよりも、実際に使っているお金が違うはずなのに、同じように生活しているように見えるってことだ。
どうして俺にはお金が残らないんだろう?
俺はこう解釈していた。
「俺が使いたい金額に対して、入ってくる金額が少なすぎるから。」
水道で説明するとわかりやすい。
俺の排水口の大きさは普通の人よりも大きいために、今の水道の蛇口では水がたまらない。
だから、水道の蛇口が大きくなるとこの問題は解消されるはずと。
その時がやってくる。
塾を始めた当時はお金が急に入ってきて、色々なものが買えるようになった。
車もベンツベンツBMWとかいう感じで、最長でも2年も乗らなかったと思う。
びっくりしたのは、蛇口に比例して俺の排水口が急拡大したことだった。
そのときに、排水口は蛇口の大きさに比例するのだとわかった。
もしも俺が会社にいたときと同じ生活を続けていたなら、俺はすぐにお金持ちになったはずなのだ。
ただ一言言うなら、そのお金の使い道の一つが塾だったということで、お金を増やすことはできなかったが、塾を増やしていくことができた。
お金をどうやったら貯められるようになるのだろうか?
俺はずっと考えてきた。
でも、有効な方法を体得することができずにお金のコントロールはできないままに50歳を突破してしまった。
最近のことだ。
本当に最近のこと。
やっと方法が少しずつ理解できるようになったのだ。
貯金している人達から真に学ぼうとしたことによる結果だ。
貯金している人にいちいち質問するようになった。
「なんでこれを買ったのか?」
「今どんな気持ちなのか?」
「どう考えてその選択をしているのか?」
そして一つの答えを見出した。
貯金している人たちは、収入に関係なく「節約しようと努力している。」ということだ。
だからいくらお金が入ってこようと、生活水準は大きく変わらない。
今では、パッと見ただけでお金が貯まる人なのか貯まらない人なのかがわかるようになってきた。
例えば、フェイスブックでもインスタでも、常日頃からいい生活をしている感が出ている人はきっとお金が貯まっていない。
ステーキ食ったり、いい車に乗ったり、ブランド品を買ったりする人は、収入の多寡に関わらず長い目で見たらお金がたまらないだろうということだ。
収入が多ければ一時的に金は貯まる。
だが、長い目で見るとお金は残らない。
収入に関係なく普通に節約している人は実際にたくさんいる。
お金があっても、地味な車を買ったりできる人はどんどんお金が貯まっていく。
悪い例にして申し訳ないのだが、前澤元社長とかは収入を見ながら、金遣いが決まっているように見える。
さすがに収入が大きすぎるのでなくなることはないとは思うが、だが確実にお金が減っていくだろうと思う。
というわけでそういうことに気づけるようになった俺は、少しずつ、本当に少しずつだが、お金が貯まるようになってきた。
1ヶ月に1万円でも意識して残すことができるようになると、あとはきっと自然に貯まっていく。
お金を貯めている人は、節約することをいつも意識していたのだと今ならわかる。
それはものすごく強い力だったのが、金がたまらない人はその強さの見積もりを舐めている。
相当に強い力で意識して貯めていくと、だんだん自然にできるようになる。
死ぬまでに気付けてよかった。
だって、浪費家って後になってみると、ほとんど何も残ってないからね。
なぜかわからないけどお金がなくなったなあってことになっているはずだから。
でも、それでも楽しく過ごせてよかったってのが浪費家。
浪費がいいのか悪いのか、考え方の問題なのでどっちでもいいのだが、俺は節約家にシフトしていきたいと考えている。