みかみの国の王様

お前はお前。俺は俺。

最初に喰らうボディーブロー連打(俺紹介5)

その場所で隠れて塾をすることはもはやできない。

 

今まで秘密だった塾がベールを脱いだ瞬間だった。

 

果たして50坪を満席にすることができのか?

 

こんなガラガラのだだっ広い場所を、机で埋めることはできるのだろうか?

(満席にしたら軽く50個は机を置けそうだ)

 

 

「噂で聞いたんですけど?」

 

毎日のように電話がなり、体験の生徒が入ってくれた。

 

入り口には俺がハサミで切って貼った「みかみ塾」の文字。

 

お金がないので、生徒の最初の月謝で机を購入する。

 

生徒が来てくれてば、来てくれるほど机が買える。

 

ホワイトボードのペンは100均で爆買いだ。

 

近所の100均にあるペンは片っ端から購入していった。

 

 

先生は俺と、俺が会社時代に一緒に働いていた後輩をスカウトして2人で教えた。

 

周藤先生というのだが、今もずっと本部を守り続けてくれている。

 

俺がいうのもなんだが、ものすごく優秀な男だ。

 

 

俺らの授業スタイルは、ペン一本だけで勝負してるから先生の話術や面白さが必要なのだ。

 

いかに生徒を惹きつけ続けるか?

 

そしていかに生徒をやる気にさせるか?

 

徹底的に言葉を選ぶ。

 

絶対にネガティブな言葉は言わない。

 

子供を傷つける言葉は発さない。

 

「できない子は何時まででも付き合います。」

 

 

 

 

とにかく生徒が欲しい。

 

誰でもいいから人数が欲しい。

 

周りのビッグ4に並ぶためにまずは人数が欲しい。

 

 

 

ここで塾特有の問題に直面する。

 

「あの子が入ってくるんなら塾やめます。」

 

「あの子は問題児だから、入れない方がいいです。」

 

そういう話がどんどん入ってくるようになった。

 

あの子が入ってきたら塾やめるって、無茶じゃないか?

 

これ、塾の落ち度なのか?

 

不良と思われている子を入れるかどうかだ(みんないい子なので、実際は不良という言葉は適切ではない)。

 

不良と思われてる子だって、もしかしたら頑張れるかもしれないし、何よりも人数カウントされる。

 

とにかくまずは100人を突破しなければいけないし、また、不良の線引きも難しい。

 

どこかで不良の線を引いたとしても、必ず他の親御さんから「あの子も不良です。」とクレームが入るはず。

 

 

それ以上の最大の問題は、塾の場所がアーケード街で、そこはヤンキーや暴走族の溜まり場だったことだ。

 

塾の始まる夕方の時間はいいのだが、塾の終わる時間になるとバイクが集まってくる。

 

生徒は帰るときに、バイクの兄ちゃん達の怖い視線の中を通らなければいけない。

 

これ、どう考えても集客に影響するよね。

 

絶対にいなくなってもらわないといけない。

 

 

朝になると割れた瓶などが散乱している日もあり、こんな治安の悪い場所で授業をすることが、この先許されるはずがない。

 

朝の仕事が瓶の片付け?

 

おかしいだろう。

 

 

 

はっきり言おう。

 

俺は生徒のためには、命をかけようとこの仕事を始めた。

 

自分のためには死ねないが、生徒を守るためなら喜んで死ねる。

 

 

俺は暴走族がたむろするたびに、外に出た。

 

あとは警察に何度も何度も連絡して、パトロールも強化してもらった。

 

暴走族からしたら迷惑な話で、俺らの塾がそこにできた瞬間から、面倒臭い金髪のおっさんがいちいちやってくるのだ。

 

そして警察も頻繁にくる。

 

直接つかみ合いになりそうになったこともある。

 

授業中に教室の中に石が投げ込まれたこともある。

 

 

 

でも、絶対に出ていってもらう。

 

死んでも出ていかせる。

 

暴走族に出ていってもらわなければ、暴走族の溜まり場を通って行く塾など、あってはならないのだ。

 

そしてここは、今から県下を制覇する生まれたばかりのみかみ塾なのである。

 

 

数ヶ月間の戦いが終わり、アーケード街は平和な勉強街へと変わっていった。

 

同じアーケード街の他のお店から感謝された。

 

怖いから逆らえずこんなことになったしまっていたけど、みかみ塾が来てくれてよかったと。

 

 

暴走族の集会場所はいつの間にか移動していた。

 

同じ頃に開塾した県下1位の生徒数を誇る塾がある駅の前に.....

(行ってらっしゃいませ。)

 

 

さて、不良と言われている子をどうするか問題について話を戻そう。

 

俺は勝負に出た。

 

「ウエルカム。」

 

ただ、近所に新しく教室を借りて、不良が多い学年はそちらに入ってもらった。

 

教室に謎の穴があいたり、ちょっと授業のクオリティを下げてしまうことになったが、それなりに体をなしていたように思う。

 

続かない子が出てきたりして、そのクラスもだんだん普通っぽくなってきた。

 

それ以外にも月謝を振り込みに変えたり、エアコンを買ったり、法人にしたり、今まで知らなかったことを生徒の親御さんに教えてもらいながら、一つず問題を解決していった。

 

 

 

....そしていつしか俺らの塾は100人を超えた。

 

 

ふふふ、待っていた日がやってきたぜ。

 

ランチェスター戦略の転機だ。

 

俺はここから一気に戦略を変える。

 

 

 

俺が最初に目指していた、戦略転換の日がやってきた。

 

塾の関係者は明日のブログをお楽しみにね。

 

 

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(バリからバイクのヘルメットをかぶって帰る俺) 

 

 

そろそろ新しいひなまな動画が出る頃です。

 

前回の動画で記憶をフレッシュにしておきましょう。

 

www.youtube.com