みかみの国の王様

お前はお前。俺は俺。

髪型のおもひで

高1の女の子が冬休みに入ったからと髪を染めてきた。

 

いいね、いいね。

 

どんどん挑戦するといい。

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地元の高校も、男の子はツーブロックが禁止されているらしい。

 

おいおい、ツーブロックなんて逆に感じいいじゃんと思うのは俺だけか?

 

 

 

俺も高校2年生の夏休みにパンチパーマにしたことがあった。

 

俺らの学校は校則がめっちゃ厳しい学校で、見つかったらどんなひどい目にあわされるかわからなかった。

 

夏休みが終わった段階で、俺のパンチも結構ゆるくなっていたので、このまま頭髪検査をパスしようと目論んでいた。

 

始業式の日に担任から「みかみってそんな天然パーマだったかな?」と言われたが、まあ成績がよかったので「そうっす。」でクリアできた。

 

そして、問題の頭髪検査の日がやってきた。

 

体育館に集められて検査をされるわけだが、俺らの列は屈強な先生としてみんなから恐れられる日体大ホラー先生が担当だった。

 

クリアできなかったら、恐ろしいことになる。

 

昔の先生ってのは結構無茶な先生が多く、顔面を蹴ってきたり、ベルトで叩いたり、しかもそれを防ぐ自由権も与えられていないという、日本国憲法以上の超最高法規人間が何人かいた。

 

学級委員でもあった俺がクラス一番の無謀を侵してしまったことに、今回の頭髪検査は同級生からも注目されていた。

 

俺 vs   日体大ホラー

 

みかみが殺されるのか、詭弁や日頃の信用でクリアできるのか...

 

列がどんどん減ってゆく。

 

 

そして俺はある決断をしたのだった。

 

 

 

 

「逃げろ!」

 

俺は頭髪検査の列を離脱した。

 

全力で走った。

 

学校の塀を乗り越えて、頭髪検査も授業もブッチした。

 

走って走ってそのまま美容院に駆け込んだ。

 

「すみません。パーマを落としてください。」

 

生まれて初めて美容院に行った。

 

散髪屋に行きたかったが、学校から一番近い散髪屋に行くと、色々面倒なことになる。

 

当時、美容院に行く男なんかほとんどいなかったからこっぱずかしかったが、それどころではない。

 

俺は逃げたのである。

 

必ず呼び出しがかかるはず。

 

「珍しいわねえ。男の子なんか...」

 

美容院のおばさんが声をかけてくる。

 

いいから早くやってくれ。

 

マッハでやってくれ、急いでくれ、世界記録で頼む。

 

 

おばさんが手際よく、パンチを落としてくれた。

 

「さあ、髪を洗って終わりよ。」

 

え?

 

髪を洗うシャンプー設備が後ろにあるじゃないか。

 

なんで前にないんだ?

 

やりにくいわー。

 

リクライニングされながら俺は、うつ伏せになった。

 

「ププププ。バックシャンプーって言うのよ。後ろのままで洗うの。」

 

みんなから大笑いされた。

 

ああ、恥ずかしかったなあ。

 

 

 

1時間後、俺が学校に戻ったら、すでに頭髪検査はすんでおり授業中だった。

 

当然のことながら、日体大ホラーから呼び出しがかかっていた。

 

放課後、日体大ホラーのところに行った。

 

「すみません。お腹の調子が悪すぎて、トイレに駆け込んでいました。」

 

「そうか、わかった、合格。」

 

 

どう考えてもものすごくパーマ液臭かったのだが、臭いに関する規定はなかったので合格した。

 

 

 

俺が新しい形の頭髪検査クリア法を考案したことで、俺の後を続く後輩が..

 

 

 

 

 

出るわけねーだろ!