巷では仮想通貨なるものが、話題を集めている。
しかし、紙幣だって管理通貨制度の元では仮想通貨だと思うのだ。
1万円札の紙切れに1万円の価値はない。
でも、国が「それで1万円のもの買えますよ。」と保証しているから、その紙に1万円の価値が付与されている。
そしてみんなは当たり前のように紙幣を使っている。
例えば、普通の財布は1万円もしないだろう。
ここにLVのマークがついただけで、いきなり8万円とかに跳ね上がってしまう。
もちろん耐久性や使い勝手は格段に良くなると思うが、それに8万円払っているわけではないと思う。
「私はヴィトンなの。」という優越感に8万円を払ってる人が多いのではないだろうか。
ベンツだってそうだろう。
トヨタの性能にベンツが必ず勝つということはないと思うのだ。
「俺はベンツだ。」というところにお金を払っているんだと思う。
ってことは、お金が支払われている対象は気分であることになる。
気分にお金を払っている?
じゃあ、そのお金はどうやって自分の元に来ているのか?
よくよく考えてみると、自分の時間を換金していることに気づく。
働くことでお金を得ていると言うことは、時間を使ってお金を儲けていると言うことに他ならない。
時間を換金?
だけど重要なことは、人によってレートが違うと思うのだ。
通常のバイトの時給が850円だとする。
バイトをしている人は、1時間の時間を売って850円のものを手に入れることができるようになる。
例えば俺の時給を計算してみようか?
俺の授業は1回1.5時間で週4回。それで月謝1万円の20人授業。
時給は3万3千円だ。
もしも俺の授業で850円稼ごうと思ったら、1分32秒で稼げてしまう。
例えば、3万円のものが欲しいとする。
バイト君は35時間働かないといけない。
だけど俺だと1時間もかからない。
これを全部に広げてみる。
計算が楽なように俺の時給が1万円だったとしてみよう。
そうすると俺の1時間の価値が1万円ということになる。
俺は1時間を1万円に換金できる。
寝てる間も、本来なら授業ができたかもしれないわけだから、7時間寝ると7時間の機会損失(本来もらえるはずだったお金をもらえないことによる損)を起こしていることになる。
授業して一生懸命に頑張っている時も、ぼーっとしている時も、時間は平等に流れているはずなのに、使い方が全く違うことになる。
ってことは、俺は1万円払って1時間ぼーっとしていることになってしまう。
俺がぼーっとしている1日と新品のiPhoneXは全く同じ価値..........。
やばい。
さすがにやばいでしょ。
それにとうとう気づいてしまったのだよ俺は。
そしてこれを防ぐために俺は考える。
なぜバイト君の時給は850円で俺の時給は1万円なのか?
それはその分、俺が頭を使って来たからであるということに気づく。
おお、俺は他の人よりリスクをとったり、勉強したり、努力したりしたから時給が上がったのか?
すると時間の使い方は、俺が思っているより重要なのではないか?
時は金なりって言うけど、金なりどころの話ではないのではないだろうか?
下手したら、時間はお金に比例しているんじゃなく、2乗とかに比例しているのかもしれない。
めっちゃ時間って重要じゃん。
お金を一番大事に使っているのは受験生だと思う。
1日ごとに詰め込める限界の知識を詰め込んでいるのだ。
それを俺はジェット気流の生息域と呼ぶ。
ものすごいスピードで時間を動いているはずだ。
それに比べると今の俺の時間の使い方は、太った豚の生息域でしかない。
眠くなったら寝て、起きたいときに起きる。
時間になったら仕事に行って、仕事がすんだら酒を飲む。
おい!
大丈夫か?俺は。
俺の行き先はクルクルパーか?
もっと時間の中での移動速度を速めなければ、俺の価値を高めることができない。
ほぼ何もせずにぼーっと一生を終える人もいるかもしれない。
ジョブズのように、世界に影響を与えている人もいるだろう。
同じ時間が流れているにもかかわらず、生息域が違うのだ、違いすぎるのだ。
と言うわけで俺は昨日から、時間の生息域を移動した。
今の俺は「小走りしてるおばさん。」の生息域にいる設定にした。
小走りを舐めてはいけない。
太った豚よりも随分進んでいる。
俺は小走りしている。
普通に歩いている人も時間が経てば、俺が前に離れていっていることに気づくだろう。
だから、先週に比べて全ての時間の価値が上がっているはずだ。
時給を考えながら動いていくと、自分の中で矛盾が解決して頑張れることが多い。
お前も頑張ってくれ。
とりあえず俺も小走り続けてみるから。